雑損失(営業外費用) – 勘定科目・仕訳例

雑損失(ざつそんしつ)は、営業外費用の内、勘定科目がなく重要性の低い費用を計上します。

罰金・過料・科料の支払い(日常的に発生するものを除く)や盗難により発生した損失、現金過不足(帳簿残高より不足する場合)を営業外費用とする際も雑損失勘定を使います。

法人が法人税申告を行う際に勘定科目内訳明細書「雑益、雑損失等の内訳書」に詳しく明細を記載することになるため、摘要欄に取引の詳細を記載するようにして下さい。

スポンサーリンク

詳細

雑費との違い

雑損失は通常の営業活動により生じない損失営業外費用として計上する際に使用するのに対し、雑費は営業活動に要した費用を営業費用販売費及び一般管理費)として計上する際に使用します。

したがってコンビニのコピー機利用料金や事務所で日常的に発生するごみを捨てる際のゴミ処理券の購入費用(東京都の場合)、事務所・店舗の合鍵の作成費用など、営業活動に付随して発生する重要性の低い費用は雑費(販管費)勘定で計上するのが適切です。

罰金など損金不算入の支払い

罰金・過料・科料等はペナルティを課すことが目的のため、これらを損金として認めることは罰則の効果を弱めることになり適当とは言えません。したがって、損金算入が認められません(損金不算入)。

したがって、交通違反等の罰金・反則金は従業員がポケットマネーで支払うのが一般的です(仕訳無し)。個人事業主の罰金等を事業用の現金で支払った場合は事業主貸(資産)勘定で処理します。

罰金等を会社負担とする場合

ただし、通常の営業活動においても日常的に発生する罰金などを社内規定により会社側が負担する場合があります(営業車の違法駐車反則金等)。

従業員が会社の業務を遂行中の行為で罰金等を課せられた時に会社側でその罰金等を支払った場合、あるいは会社自体が罰金等を課せられた場合は、租税公課(販管費)勘定で処理します。

なお、罰金等は損金不算入となるため、損金算入となる通常の租税公課とは区別するために補助科目にて「罰金等」「損金不算入」等の科目を作成し、別管理することをおすすめします。

通常の営業活動において日常的に発生するわけではない罰金・過料・科料については、販管費となる租税公課で計上するのは不適切ですので、雑損失(営業外損失)で計上します。

租税公課は営業活動で生ずる販売費及び一般管理費(営業費用)であり、雑損失は営業外費用であるため、発生した罰金等が日常の営業活動で生じうるかどうかを個別具体的に判断し計上する必要があります。

例えば、業務中の軽微な交通違反に伴う反則金等は租税公課で処理し、会社の重大な法令違反に伴う罰金等は雑損失で処理する、と決めてもよいでしょう。軽い反則金(行政罰)は租税公課、重い罰金(刑事罰)は雑損失という区分けもいいでしょう。

いずれにせよ、損金不算入として法人税申告において加算調整を行うことを忘れないように注意して下さい。

役員・使用人等が業務遂行以外で課せられた罰金を会社が負担した場合

業務遂行以外での罰金等は会社の業務とは関係ないため、役員に対する現物給与とみなされます。支払った際は役員報酬・給料手当などで処理します。

仕訳例

▼店舗に泥棒が侵入し、現金20万円と販売価格5万円の商品(仕入価格3万円)を盗まれた。

借方科目 貸方科目
雑損失
雑損失
200,000円
50,000円
現金
仕入高
200,000円
30,000円

▼現金の有高が帳簿より3,000円少なかったため借方に現金過不足を計上していたが、決算時になっても原因を特定できなかった。

借方科目 貸方科目
雑損失 3,000円 現金過不足 3,000円

▼法令違反により会社が10万円の罰金を課せられたため、現金で納付した。

借方科目 貸方科目
雑損失 100,000円 現金 100,000円
スポンサーリンク

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です