旅費交通費(販管費) – 勘定科目・仕訳例

旅費交通費(りょひこうつうひ)は、業務を行う上で必要な交通手段や滞在にかかる費用を計上します。

スポンサーリンク

目次

詳細

旅費交通費に該当するもの

航空券・タクシー代・電車賃・ガソリン代・高速料金・出張時の宿泊費・コインパーキング利用料などが該当します。

また、役員・社員に対する通勤手当のうち所得税が非課税となる部分についても旅費交通費で計上できます。

非課税部分を超える場合は現物給与として課税対象となりますので、役員報酬・給料手当での処理が適切です。

旅費交通費に該当しないもの

レンタカーの利用料は旅費交通費にしても構いませんが、賃借料勘定で処理してもよいでしょう。自動車・トラック等の車両運搬具のリース料は賃借料勘定で計上します。

自動車・トラック等の社有車を整備・修理した場合は車両費で処理します。

月極駐車場の月額地代地代家賃勘定で計上します。

Suica・Pasmo等の交通系ICカードのチャージ代金

Suica(スイカ)、Pasmo(パスモ)等の交通系ICカードに入金した場合、その利用方法によって仕訳方法が異なります。

ICカードを電車賃のみに使用する場合であれば、チャージ料金をそのまま旅費交通費として計上してよいでしょう。その場合、期末時点で未使用残高がある場合は前払費用の計上を行います。ただし、短期前払費用として前払費用を計上しない方法もあります。

ICカードを他の経費にも利用する場合、チャージ料金は預け金として計上し、個別の支払ごとに適した費用勘定へ振り替えていきます。

その他、簡易な処理方法については下記のページで解説しています。

交通系電子マネー(Suica・Pasmo)のチャージ代金・デポジットの会計処理まとめ

仕訳例

▼取引先に訪問した際にコインパーキングを利用し、300円を現金で支払った。

借方科目 貸方科目
旅費交通費 300円 現金 300円

▼Suicaカード(電子マネー)に3000円を現金で入金した。このSuicaは電車賃の支払専用である。

借方科目 貸方科目
旅費交通費 3,000円 現金 3,000円

▼期末時点において電車賃の支払専用で利用しているSuicaに3,500円の残高があった。なお、Suicaに入金した際にチャージ金額全額を旅費交通費として仕訳している。

借方科目 貸方科目
前払費用 3,500円 旅費交通費 3,500円

▼Suicaカードを発行して現金2,000円を支払った。なお、2,000円のうち1,500円はチャージ料金で、500円は鉄道会社がデポジット(預り金)として保管することになっており、このSuicaカードは電車賃以外の支払いにも利用する予定である。

借方科目 貸方科目
預け金(電子マネー)
預け金(デポジット)
1,500円
500円
現金
現金
1,500円
500円
スポンサーリンク

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です