支払保険料(販管費) – 勘定科目・仕訳例

支払保険料は、生命保険・損害保険などの保険料を費用として計上します。

貯蓄性の高い保険の保険料については費用となる支払保険料ではなく保険積立金として資産に計上します(養老保険)。

また、決算時に翌期以降の保険料の前払い分については、1年以内の分については前払費用、1年超の部分については長期前払費用を計上します。

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詳細

支払保険料となるものの例

基本的には満期保険金のない掛捨て(かけすて)の保険が支払保険料に該当します。貯蓄性がない掛け捨て保険は純粋な意味でその期間中の保険事故による損害リスクをヘッジするためのものだからです。

  • 火災保険
  • 自動車任意保険
  • 自賠責保険
  • 運送保険
  • 盗難保険
  • 生命保険

※保険積立金・役員報酬・給料手当となるものを除く。

保険期間10年の火災保険契約の保険料を契約時に一時払い(全額一括納付)した場合など翌期分以降の保険料を支払った場合は、未消化分の保険料を決算時に前払費用(その他流動資産)勘定で処理します。なお、前払費用の内、決算時において1年超の部分については長期前払費用(投資その他の資産)となります。

支払保険料とならないもの

満期保険金がある等、貯蓄性のある保険料については保険積立金(資産)勘定で計上します。

また、保険金受取人が役員・使用人の場合は給与とみなされるため、支払保険料ではなく役員報酬(費用)勘定や給料手当(費用)勘定で処理します。

定期保険・養老保険・定期付養老保険の違いと生命保険料を支払った場合の仕訳方法

社会保険料の扱い

法律で定められた社会保険料・労働保険料等の会社負担分法定福利費(費用)勘定で計上します。

  • 厚生年金保険料
  • 健康保険料
  • 介護保険料
  • 児童手当拠出金
  • 雇用保険料
  • 労災保険料

なお、厚生年金保険・健康保険・介護保険・雇用保険の従業員負担分は役員報酬・給与から天引き(控除)して預り金(流動負債)勘定で計上し、納付後に預り金勘定を取り崩します(逆仕訳)。

雇用保険の概算保険料

ただし、雇用保険料の場合は会社が従業員負担分も含めて概算払いを行い、その後に従業員から徴収するのが一般的ですので、雇用保険概算保険料を納付した時点で従業員負担分を立替金(その他流動資産)に計上し、従業員の給料から控除した時点で立替金を取り崩します。

保険契約の注意点

保険料のうち積立部分については保険積立金(資産)勘定で処理するのが一般的です。

ただし、どのように処理するかは保険契約の内容によって違うため保険会社に確認が必要ですし、また保険会社の推奨する処理方法と税理士・税務署の判断が異なる可能性もありますので注意が必要です。また、節税目的で契約した保険契約が税制改正により節税効果が薄れたりなくなったりする場合もあります。節税商品として保険契約を行う際は必ず事前に税理士に相談することをおすすめします。

仕訳例

▼A社が所有物件の火災保険料5年分(2万円)を一括で現金で支払った。なお、当期は残すところあと3ヶ月である。

借方科目 貸方科目
支払保険料 20,000円 現金 20,000円

▼上記の事案において、最初の決算時の仕訳。

なお、当期分の支払保険料は下記の通り。

20,000円 ÷ 5(年) ÷ 12(ヶ月) × 3(ヶ月) = 1,000円 … (計上済)

残額の19,000円については1年以内の前払費用と1年超の長期前払費用を資産計上します。

20,000円 ÷ 5(年) = 4,000円 … (前払費用)
20,000円 - 1,000円 - 4,000円 = 15,000円 … (長期前払費用)
借方科目 貸方科目
前払費用
長期前払費用
4,000円
15,000円
支払保険料
支払保険料
4,000円
15,000円

▼上記の事案において、翌期首の仕訳。

借方科目 貸方科目
支払保険料
支払保険料
4,000円
15,000円
前払費用
長期前払費用
4,000円
15,000円

▼顧客に商品を発送し、運送会社に送料1,300円と運送保険料120円を現金で支払った。

借方科目 貸方科目
荷造発送費
支払保険料
1,300円
120円
現金
現金
1,300円
120円
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