現金(当座資産) – 勘定科目・仕訳例

現金は会社や個人事業で保有している現金の仕訳に使います。

特に難しいことはないのですが、どの現金までを貸借対照表に載せるのかは注意が必要です。会社で保有している現金であればどこにあろうと現金ですし、会社で保有していないお金であれば会社に置いてあっても会社の現金ではありません。

また、銀行口座内の現金は預金勘定を使いますので、事業用の銀行口座に現金を入金したときは現金の減少です。取引先やお客さんから売上を受け取ったときは現金の増加です。

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 ポケットマネーから事業資金を出した場合は?

では、例えば個人のポケットマネーから事業用の銀行口座に入金した場合はどうでしょうか?

この場合、個人のポケットマネーは事業で所有している現金ではないと言えますので、現金が減少したことにはなりません。

したがって、会社の役員が法人の口座に入金した場合は短期借入金(負債)勘定で計上し、個人事業主が事業用の口座に入金した場合は事業主借(資本)勘定で計上します。役員・個人事業主からお金を借りたことになるわけです。

事業資金をポケットマネーにした場合は?

次に、お客さんから受け取った売上を個人のポケットマネーにした場合はどうでしょうか?

この場合は逆に、法人の場合は短期貸付金(資産)勘定で計上し、個人事業主の場合は事業主貸(資産)勘定で計上します。役員・個人事業主にお金を貸したことになります。

また、法人が会社の役員や従業員に対して貸付を行った場合、注意点があります。

法人が役員などの個人に金銭を貸し付ける場合は必ず利息を取る

法人は営利目的の活動しか認められていないため、無償で個人にお金を貸すというボランティアのような行動は認められていません。したがって、貸し付けた相手から利息を取る必要があります。

もし利息を取らなければ、利息相当額を給与として支給したことにするという給与認定がなされることになります。給与認定されると利息相当額は実質的に給料を払ったのと同じことになるため、現物給与(げんぶつきゅうよ)となり、会社は現物給与に対する源泉所得税の納付義務が生じ、役員・従業員は現物給与分の所得税・住民税の納付義務が生じます。

結果、税金を多く払う羽目になります。税法も絡むため難しいのですが、具体的には源泉所得税の増額分に対して過少申告加算税が課されます。また、これが役員等の場合は毎月決まった給料(定期同額給与)ではないため、現物給与認定された役員報酬は損金として節税効果がなく、さらに役員個人に対して所得税が課税されるという状態になります。

役員や従業員が預かって管理している現金は?

個人が預かっていても、会社の保有する現金であれば現金として計上する必要があります。

大企業であれば小口現金勘定として現金とは別に管理する場合もありますし、従業員に預けている金額を預け金として処理している場合もあるかもしれません。

紙幣・貨幣以外に現金として扱うもの

中小企業レベルであれば普段お目にかかることはありませんが、即時換金性のあるものは現金として扱います。

大きく分けて外国通貨通貨代用証券があります。

⇒ 通貨代用証券は現金勘定(当座資産)で処理します

⇒ 外国通貨で取引した場合の仕訳方法と決算時の処理

現金が帳簿の残高より少ない場合

原因をできるだけ究明するのが大前提ですが、どうしてもわからない場合はひとまず現金過不足勘定で処理します。

期末になっても原因がわからないままであれば決算時に雑収入(収益)勘定や雑損失(費用)勘定に振り替えます。

現金過不足

仕訳例

▼ボールペン(消耗品費)を98円で購入し、代金を現金で支払った。

借方科目 貸方科目
消耗品費 98円 現金 98円

▼29,800円の商品を販売して代金を現金で受け取った。

借方科目 貸方科目
現金 29,800円 売上高 29,800円

▼A銀行普通預金口座に現金10,000円を入金したら振込手数料が105円差し引かれた。

借方科目 貸方科目
普通預金(A銀行)
支払手数料
10,000円
105円
現金
普通預金(A銀行)
10,000円
105円

※普通預金(A銀行)を借方99,850円として貸方に記載しない方法もありますが、実務上は会計ソフトで仕訳帳や総勘定元帳を確認する際に複合仕訳だと一度伝票を開いてみないと2行目以降が確認できないため、よほどのことがない限り1つの仕訳を2行以上に分割することはおすすめしません。複数の取引を1行ずつの仕訳に分解し、1行毎に必ず貸借左右の金額が一致する記帳方法をおすすめします。

▼貸借対照表を見ると、帳簿の現金残高より保有している現金のほうが1,430円少ない。

借方科目 貸方科目
現金過不足 1,430円 現金 1,430円

▼県から350円の県税還付金が受け取れる旨の記載がある還付通知書が届いた。

借方科目 貸方科目
現金 350円 雑収入(県税還付) 350円
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